小児科のあれこれ

地方の小児科で感じたこと、勉強したこと、本やグッズのレビューなど

症状のこと

腹痛と救急受診

自分の中で、救急疾患で一番怖いと思っているのが腹痛です。多くは問題ないのですが、急変する病気が含まれているからです。 佐久医師会の、おしえて!ドクターのアプリやおうちケアの本は素晴らしいのですが、なぜか腹痛の項目がありません。 救急外来を受…

頭痛と救急受診

twitterでちょっと話題となった小児の頭痛問題。 某大学の脳外科の先生が「小児に単なる頭痛はない」と言っていたという話に、小児病院の小児脳神経外科の先生が異議を唱えたという話です。実際、小児でも片頭痛などは年長児になれば増えてきますし、起立性…

咳(とぜーぜー)と救急受診

秋冬に特に多い咳。長引く咳(慢性咳嗽)では診断が難しいこともよくありますが、救急受診のきっかけとなることは比較的少ない印象です。しかし、咳はほとんどの場合呼吸の病気で起きますので、それが重症となると命の危険もあります。では、どういうときに…

痙攣(特に熱性痙攣)と救急受診

痙攣時の救急受診について書いていたら、熱性痙攣について詳しくなりすぎて長くなったので短縮版です。詳細版は下の記事をご参照下さい。 www.blog.takkuna.com 基本的には、よほど繰り返している人以外は救急受診して良いのではと思いますし、最初の1、2回…

痙攣(特に熱性痙攣)

twitterの痙攣ツイートが予想外に拡散して驚いた私です。 今日の症例で思ったこと。1) 痙攣は5分続いて止まる気配がなけば救急車呼んで良いと思います。少なくとも10分続いたら絶対。2) 見た目で痙攣が止まったかの判断は専門でも難しいことがあるので、止…

発熱と救急受診

小児の救急受診での発熱についてまとめました。長期的な発熱についてはまた別の機会に… 小児の受診は「熱が出た」が多い 救急受診をすべき発熱 ①3か月未満の発熱 ②他の症状がひどい ③熱中症 ④熱が長引く(GWや年末年始など) 小児の受診は「熱が出た」が多い…

他の症状のない発熱

発熱で他の症状が無いときに小児科医が気にするのはまずなんといっても尿路感染症のなかの急性腎盂腎炎です。次に急性中耳炎でしょうか。それぞれ疑って検査をしないと診断できません。小児科で熱がある子にやたらと尿検査をするのは腎盂腎炎を見逃さないた…