twitterで、子供さんが川崎病を3回繰り返した方のツイートがあったので、川崎病の再発について調べてみました。
川崎病の再発率
川崎病で再発の割合は3%程度とされています。2015~2016年の2年間の患者を対象に実施した第24回川崎病全国調査の結果では4.2%だったとのことです*1。第14回全国調査の結果では、再発回数が2回以上なのは0.3%となっています*2。つまり、川崎病患者が年間15000人出るとすると45人が2回以上の再発ということになります。
また、再発回数の報告で見つかる限りで一番多かったのは、5回再発した患者さんの報告があります*3。つまり6回川崎病になったわけで、年齢は、生後3カ月、1歳11カ月、2歳5カ月、3歳2カ月、4歳11カ月、7歳4カ月とのことです。頻回再発の症例報告の論文ではだいたいがこの論文に言及しているので、現在のところの日本記録のようです。
再発例の治療
一方で、再発例であるほど重症であるとか治療に難渋するということはないようです。確かに、自分が経験した再発例は一回の治療ですんなり快方に向かいました。大阪の中野こども病院での10年間の川崎病再発患者についての論文では、全川崎病症例412例(再発分かぶっています。例えば同じ患者の初発と再発を診察すると2例となります)を検討したところ、再発患者は18人で、2人は再々発したとのことです。そこで、2回目の川崎病18例中で4例で2度目のガンマグロブリンを使用したものの、それ以上の治療は必要とせず、3回目の川崎病の2例では1回目のガンマグロブリンでうまく治療できたとのことでした*4。
まとめ
再発率は3~4%、2回以上再発するのは0.3%です。再発例だからといって重症だったり、治療に難渋するとは限らないようです。