患者さんや学生、看護師さんに薦めている本。何回か病棟用とかに購入している。
がんや血液疾患などを診療していた時、患者さん自身にも「好中球がこんぐらいだから、売店はだめだね」とか説明していたので読んでみたらより分かるかなと病棟用に購入したら、スタッフが読んでしまってなかなか共用スペースに登場しなかったことがある。
最近、買い足ししようと思ったときにネット書店ではあらかた1巻が売り切れでびっくり。なんで? で、リアル書店で1冊のみ売ってたので確保。
初めて買ったのは4年前。医療系の漫画を探していて見つけ購入した。ネットでちょっと話題になってたかな? 確か『コウノドリ』も同時期に買い始めた。
人体の細胞の話ということは聞いていたけど、表紙にいる「白血球」と書いてある帽子をかぶっているキャラクターが「白血球」ではなく「好中球」であることに驚いた(女の子は赤血球)。
まあ、好中球は白血球ではあるのだけど…
リンパ球に至っては、ちゃんとB細胞やT細胞の区別もある。それどころか、胸腺学校でナイーブT細胞がトレーニングしてヘルパーTやキラーT(細胞障害性T細胞)に…とかマニアックなネタをうまく描いている。医師でも血液や免疫と無縁の世界の人間ではあやふやなところもあるのではないだろうか。輸血すると違う方言の細胞が突然入ってくるなどアイデアが素晴らしい。
でも、だいぶんマニアックだな。ある程度分かっている人が「ふふふっ…」と読む漫画かなって思っていたのにあれよあれよといううちにアニメ化してしまった。スピンオフもたくさんでている。
外来でお母さんに「好中球がこれこれで、好酸球がこれこれで…」と説明すると子供のほうが「好中球!」
作者は専門学校の卒業制作がこれの元となった漫画という、医療とは全く関係ない人らしい。ネタ作りは大変だと思う。そのせいか5巻後に休載となり、2年間新刊が出ていない。なんだったらスピンオフの『はたらく細菌』が巻数で追いついてしまった。
細かいことを言うと色々あるのかもしれないが、自分の目から見てもよく調べてよく描いていると思う。6巻が楽しみ。
また、つい最近、 ふしぎ図鑑なるものも登場。アマゾンで購入したのだが、現在アマゾンではこちらも売り切れとなっている。学習用に買うのだろうか?
各細胞の特徴や役割について説明しており、熱中症やアレルギーについての解説もあり。子供向けですが、僕は外来で血液検査の結果やアレルギーについて説明するのに使用していたりします。